横断幕や懸垂幕の設置方法は?加工や用途に合わせた取りつけ方を解説!

横断幕や懸垂幕の設置方法は?加工や用途に合わせた取りつけ方を解説!

「垂れ幕を持っているけれど、設置方法がわからない」「垂れ幕を購入する前に、設置方法を確認しておきたい」このような疑問や考えをお持ちではないでしょうか。

このコラムでは、横断幕や懸垂幕など垂れ幕の加工の種類やそれぞれの設置方法を中心に、保管・お手入れ方法などについてご紹介します。

コラムを参考に、お店や商品などのアピールに有効な、横断幕・懸垂幕など垂れ幕を設置する際にお役立てください。

横断幕・懸垂幕などの垂れ幕は、どのような加工がされているか、また使用する環境によっても設置方法が異なります。

横断幕・懸垂幕の加工は、主に以下のような3種類があげられます。

ハトメ穴加工
ハトメ加工

真鍮(銅と亜鉛の合金)のハトメ穴加工により、ロープの取り付けが可能です。特にご指示がない場合は、約100cm間隔でお付けいたします。 ※ハトメは外径18mm、内径10mmのサイズです。※ハトメ個数・位置を指定する場合、+税込220円別途費用が発生いたします。

棒袋加工
棒袋加工

横断幕に棒やロープを通せるように、袋加工をいたします。棒袋の幅はお好きな寸法で設定いただけます。

ハトメ+棒袋加工
ハトメ+棒袋加工

ハトメ加工と上下棒袋縫い加工の両方を付けることができます。ハトメの個数・位置は自由に設定して頂けます。

それぞれの加工で設置できる場所や設置方法も異なるため、横断幕・懸垂幕を使用する環境を考慮して、適切な加工方法を選ぶ必要があります。これらの前提を踏まえて、設置環境の特徴について確認しておくべきポイントの例は以下の通りです。

  • ロープを結べる場所があるか
  • 設置用の金具などがついているか
  • 重りを置く場所があるか

また、垂れ幕を設置する際の注意点として、取りつけが甘かったり、設置方法を誤ったりしてしまうと、思わぬトラブルや事故につながる可能性があることが挙げられます。屋外に設置する場合は、雨風など自然環境の影響も受けることも考慮しておく必要があります。

ここからは、幕を持っている場合には設置上に必要なもの、これから幕を作る場合には仕様を考える上で必要なことをさらに詳しく解説していきます。

ハトメ加工は、先述の通り横断幕・懸垂幕などに紐を通すための穴を開ける加工方法です。穴から幕が破れるのを防ぐために、穴を縁取るようにリング状の金具を取りつけ補強しています。垂れ幕はハトメ加工されたものを設置するのが一般的で、さまざまなケースに対応しやすいことがメリットだと言えるでしょう。

こちらでは、ハトメ加工を使って横断幕・懸垂幕を設置する方法をご紹介します。

ハトメに紐を通して横断幕・懸垂幕をフェンスなど安定した躯体に設置する、一般的な取りつけ方法です。

ロープをハトメに取りつける方法は、以下のとおりです。

  1. ロープを二つ折りにする
  2. 折った方をハトメに通す
  3. ロープの反対側を輪に通して引っ張る
ロープをハトメに取りつける方法

このように、簡単にロープと横断幕・懸垂幕をつなげることができます。

また、設置場所へのロープの取りつけ方法の例は、以下のとおりです。

  1. 右手でロープの端を持って、結びたい箇所の手前から奥にロープを回す
    ※右手はロープの端を持ち、左手はロープの根元側を持つ
  2. 右手で持ったロープをもう一度同じ方向に巻く
  3. 右手で持ったロープを、左手のロープの手前から回して結び、もう一度繰り返す
  4. 両方のロープを引っ張って、結び目を締める
設置場所へのロープの取りつけ方法

設置箇所の状態などによって、上記の手順の通りにならない場合もあると思いますが、どのような場所に設置する場合でも、「すぐにほどけてしまわないか」「設置先の破損などを招かないか」などといった点に注意することが大切です。

フェンスや壁面に紐を括るところが無い場合は、長いロープを使って貼るようにすれば横断幕・懸垂幕の設置が可能です。ロープを取り付けられる位置から幕のハトメまでの距離を考えて、十分な長さのロープを用意しましょう。ただし、設置先と幕との距離が生まれてしまうため、風に煽られやすくなる可能性や、用意したロープ次第では重さに耐えられず破損してしまう可能性があることなども考慮しておきましょう。

ハトメ加工の場合、穴を通せるものであればロープ以外の道具を使って設置する方法もあります。ハトメの各所に吸盤を通せば、ガラス面に直接設置するといったこともできるでしょう。吸盤には上からキャップを締めるものや、レバー・フック付きなどさまざまなタイプがありますが、設置の際には耐荷重に注意してください。ハトメの個数が少なければ、吸盤も少なくなるため、必要な耐荷重を考えてハトメの取り付け個数を検討しましょう。

昇降機に横断幕・懸垂幕を取りつければ、高所にも簡単に設置が可能です。ハトメの各所にロープなどを通して昇降機に巻きつけることになります。デザインの変更など、頻繁に横断幕・懸垂幕を交換する場合にも対応しやすく、導入されるケースが多いようです。

紐を掛ける場所がないときや、横断幕・懸垂幕を直接外壁に取り付けたいときは、アイプレートなどの金具を使う方法があります。 アイプレートとはホームセンターなどで手に入る金具で、外壁の種類によっては専用の打ち付けビスが必要です。アイプレートを壁に打ち付け、紐を通すことで直接外壁に横断幕・懸垂幕を設置できます。

テンションコードのフックをハトメにかけることでも、横断幕・懸垂幕が設置できます。テンションコードとは、伸縮性のあるコードの端にフックのついたものです。 コードには伸縮性があり、強風の衝撃を吸収してくれるため、屋外に横断幕・懸垂幕を設置する際に重宝します。

棒袋加工は、横断幕・懸垂幕など垂れ幕の上部のみや、上下両方を袋状に縫った加工方法です。袋状になっている部分に専用のポールやパイプを通すことで、しっかり設置することができます。棒状のものを袋に通すため生地がピンと張り、 看板や広告として垂れ幕を設置したい場合におすすめです。

一方で、ハトメ加工と違い設置できる環境が限られる可能性もあります。建物の外壁などで既に上下にポールなどが設置されている場合などであれば、そのまま壁に沿う形で設置することもできますが、設備などが無い場合は袋に通したポールの両端にロープなどを取り付けるなどの工夫が必要です。

こちらでは、棒袋加工を使って横断幕・懸垂幕を設置する方法をご紹介します。

棒袋の上下両方にポールやパイプを通して、重りと繋げて設置する方法です。上部のポールの両端はロープなどで壁やフェンス、柱等に取り付けて幕を垂らすようにし、下部のポールの両端はロープなどで重りに繋げます。重りを置く位置によって、幕の見え方を調整できます。

ポールにつなげる重りには、以下のようにさまざまな種類があります。

  • コンクリートブロック
  • 御影石
  • レンガ
  • 漬物石
  • 注水式の重りなど

上記以外にも、十分な重さとロープなどを取り付けられる形状になっている物であれば活用できます。お店や設置場所の雰囲気に合わせたデザインを選びましょう。

上部にポールを通し、下部のポールの先端を穴あきブロックの穴に入れるようにして設置する方法です。穴あきブロックが重りの役割になり、直接ポールを通すため他の道具が必要ありません。

先にも述べた通り、お店の外壁や内装などにすでにあるパイプやポール、竹の棒などに通して使う設置方法もあります。景観としてなじみやすく、違和感のない横断幕・懸垂幕の設置ができるでしょう。今は設置できる環境が無いという場合でも、ホームセンターなどで金具や木材などを使って設置用のポールなどを取り付けるという手段もあります。ただし外装や内装に手を加えてよい物件であることが前提になります。トラブルにならないように注意しましょう。

ハトメ+棒袋加工は、ハトメと棒袋両方に対応しているため、より幅広い環境に合わせた垂れ幕の設置が可能となります。設置方法の例として、上部はパイプやポールを通し、下部はハトメにロープなどで括りつけるなど、設置する場所に合わせて柔軟に対応できることが大きなメリットです。ここまで紹介した設置方法を組み合わせられるので、環境に合わせて使い方を検討してみてください。

横断幕や垂れ幕の生地には、ターポリン・トロマットがあり、それぞれ保管やお手入れ方法が異なります。「一時的に使用して、取り外して保管する」「定期的に外して手入れする」などケースはさまざまですが、横断幕や垂れ幕の保管やお手入れ方法は共通していますので、参考にしてください。

ターポリンは折りたたまず、印刷面を内側にして筒状に丸めて保管しましょう。保管場所は直射日光の当たらない、風通しの良い場所が適しています。

トロマットはやわらかいため、印刷面を内側にして折りたたんで保管します。保管場所はターポリンと同様に、直射日光の当たらない、風通しの良い場所が良いでしょう。保管時に シワができてしまった場合は、物干しなどにかけておくことで、自然と解消します。

ターポリンのお手入れは、やわらかい布を濡らしてやさしく汚れを拭き取ってください。強く拭いてしまうと、インク剥がれの原因となってしまうため、注意しましょう。

トロマットのお手入れは、ぬるめのお湯での押し洗いや、手揉み洗いをします。洗剤を使う場合は、刺激の弱い中性洗剤を使いましょう。洗濯機の使用やクリーニングに出すことは、印刷がはがれたり色移りしたりする原因となりますので、控えた方が良いでしょう。

このコラムでは、横断幕や懸垂幕など垂れ幕の加工の種類やそれぞれの設置方法、保管・お手入れ方法などについてご紹介しました。

垂れ幕にはハトメ加工や棒袋加工、ハトメ+棒袋加工があり、設置方法は取りつける環境や加工の種類によってさまざまです。また、横断幕・懸垂幕の生地ごとに保管とお手入れ方法も異なるので、注意しましょう。

コラムを参考に、横断幕や懸垂幕などの垂れ幕を設置してみてください。