横断幕の色の決め方は?見る人の目を惹き付ける色やデザインのコツ

横断幕の色は4つのポイントから選ぶ
横断幕の色を選ぶ際には4つのポイントがあります。
4つのポイントとは『設置する場所の色』『チームカラー・店舗カラー』『読んでもらうための色』『イメージから連想した色』であり、使用用途や使用場所に適した色づかいで作成することが重要です。
それでは、これら4つのポイントについて解説します。
設置する場所で色を決めよう
一つ目のポイントは、横断幕を設置する場所によって色を決めることです。
設置する場所の壁や背景の色によって色を選ぶのがポイントであり、屋内に設置するか屋外に設置するかで大きく違います。

▼屋内に設置する場合
店舗なら内装や雰囲気からイメージした色を選ぶのがおすすめです。例えば、和風カフェなどの場合、内装が茶色ベースになっているのであれば、茶色になじみやすい色で作成するといいでしょう。ビビッドカラーなどは雰囲気と合わない可能性があります。展示会やイベント会場などでは、商品やサービスの紹介を視覚的にわかりやすくする必要があります。そのため、屋内の照明や光の当たり方などで色合いを確認しましょう。
▼屋外に設置する場合
店舗なら店の外観や周りの雰囲気からイメージした色を選ぶのがおすすめです。店舗のロゴや名前、販売している商品名をアピールしたい場合、そのイラストや文字が遠くからでもはっきり見える配色にしましょう。
チームカラー・店舗カラーに合った色を決めよう
チームカラーを使って色を決める場合、チームカラーが1色なのか複数なのかによって決まります。また、会社や店舗で飾る横断幕を作成する場合もコーポレートカラーなどに近い色で作成するといいでしょう。

▼チームカラーが1色の場合
その色に合う色を使って全体をデザインします。
▼チームカラーが複数の場合
文字の色以外のチームカラーを使ってデザインします。
例えばチームカラーが赤1色なら、黄色を使うのがおすすめですし、黄色1色なら赤を使うといいでしょう。
また、黒と黄色、青と黄色など、文字色が明るい場合は暗い色にすると見やすくなります。
読んでもらうにはどの色を選べばいいのか考えて決めよう
読んでもらうことを重視するなら、可読性を重視することが大切です。可読性とは文字の読みやすさのことで、色の明度が高いほど可読性が高くなります。

しかし、可読性が高くても背景色の明度が高いと読みづらくなるのでバランスも大切です。例えば周辺の色がグレーだった場合、横断幕の色を白にして文字色を青にするのがおすすめです。
また、文字の大きさや文字の間隔なども影響するので、一番主張したい文字を大きくしたり、文字の間隔を空けたりすると遠くからでも分かりやすくなります。
イメージに合う色を連想して決めよう
時にはイメージから連想させる色の決め方もおすすめです。
例えば暖色だと暖かい、情熱、暑いといったイメージがありますし、寒色なら寒い、冷たい、冷静、クールといったイメージがあります。

また、国の色から連想させるのもおすすめです。
スウェーデンなら水色と黄色、イギリスなら白、赤、青、ドイツなら黒、赤、黄色など、国旗からイメージされる色を使ってみるのもよいでしょう。
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色の基礎について

横断幕に使う最適な色を選ぶためには、色の基礎を知っておくことも大切です。
色相や明度、彩度、視認性や可読性など様々な基礎を知ることで、デザインに適切な色が選びやすくなります。
それでは、色相や明度、彩度、デザインにおける視認性や可読性について解説します。
色相・明度・彩度について
まずは、色相・明度・彩度について解説します。

色相は、「赤」「青」「緑」など色の違いや種類を表す指標です。色合いや色調と呼ばれることもあります。
色の関係をわかりやすく輪の形で並べたものを色相環といいます。色相環で隣り合う色は類似色と呼ばれ、調和しやすい関係です。類似色を使ってデザインすると、統一感があり落ち着いた印象になりやすいです。向かい合う色は補色と呼ばれ、お互いを際立たせる効果を持ちます。補色を使ってデザインすると、遠くから見て目立ちやすくなります。

明度は、色の明るさを示す指標です。白色に近いほど明度が高く、パステルカラーや淡い色が該当します。黒色に近いほど明度が低くなり、ダークカラーや深い色などが該当します。また、同じ色でも明度が高いと明るくなり、明度が低いと暗くなります。
明度が高い色は圧迫感が抑えられ、やわらかい印象になりやすいので横断幕の背景色で使用するといいでしょう。明度が低い色は視認性が高いことが多いため、横断幕の一部分や文字を目立たせるのにおすすめです。

彩度は、色の鮮やかさを示す指標です。彩度が高いほど鮮やかな色になり、彩度が低いほどくすんだ色になります。さらに同じ色でも彩度が低くなることでくすんだような色になり、彩度が高いと原色のような明るい濃い色になります。
彩度が高い色は、ビビッドカラーやネオンカラー、原色の赤・青・黄などがあげられます。強調や注意喚起、活気のあるデザインにおすすめです。
彩度が低い色は、アースカラーと呼ばれるカーキやベージュ、スモーキーカラーなどがあげられます。シックで大人っぽい印象を与えやすいので、落ち着いた雰囲気の横断幕におすすめです。
視認性・可読性について
視認性と可読性は似ていますが、視認性は見つけやすさのことであり、可読性は文字の読みやすさのことです。 どちらも明度差が大きいほど視認性が高い、または可読性が高いと言えます。
▼視認性
視認性の特徴は、色の組み合わせによって見つけやすさが変わることです。
横断幕の視認性を高めるには、前述した設置する場所の色味を考慮して横断幕の背景色を決める必要があります。
例えば、下の画像のように同じテニスコートの場所でも、使用する色によって視認性の高さがかなり異なることがわかります。
さらに視認性を高めたい場合は、示したいものを連想できるイラストや図形をいれると見つけやすい横断幕を作ることができます。
▽視認性が低い配色例

▽視認性が高い配色例

可読性の特徴は、横断幕の背景色と文字色の組み合わせによって文章の読みやすさが変わることです。
横断幕の可読性を高めるには、横断幕の全体(背景)の色と文字の色の明度差を大きくすることだけでなく、フォントや文字同士の間隔なども考慮する必要があります。
▽【背景色:明度高】×【文字色:明度高】

▽【背景色:明度高】×【文字色:明度低】

また、明度差が大きいもの同士を組み合わせるだけでは可読性が高いとは言えません。
例えば下記の画像のように明度差は大きく一見読みやすく感じますが、しばらくすると目がチカチカする感覚がするのではないでしょうか。
▽読みにくい配色例

▽読みやすい配色例

視認性の高さ、可読性の高さだけを追求することは難しいので、どちらも意識して作成するとより良い横断幕を作成することができるでしょう。
印刷データはCMYKで作成する
印刷するとデザインした時の色と実物の色が若干違うことがあるので注意が必要です。
基本的に印刷物はCMYKで出力されるため、データはCMYKで作成しましょう。

▼RGB
光の三原色による表現仕様で、加法混色と呼ばれます。 スポットカラーは印刷においてプロセスカラーでは表現できない色を表現するための特色です。
デスクトップやスマホの画面、テレビなどはRGBで見えるようになっています。

▼CMYK
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色で構成されており、ブラック以外の三原色で混ぜるほど明度が下がることから減法混色と呼ばれています。RGBとの違いは表現できる色の範囲に限りがあり、くすんだ色合いで表現されます。
例えば下記の画像のようにCMYKを利用してK0の状態から黒を混ぜた場合、少しずつ明度が低くなっていき、最終的に完全に黒くなっていくのが分かります。
RGBでデータを作成し印刷を行うと暗い印象になってしまう可能性があるので、印刷データを作成する時は、必ずCMYKに設定しておきましょう。

目を惹き付ける横断幕のデザインのコツ
目を惹き付ける横断幕をデザインするコツは、パッと見て情報や伝えたいことが判断できるようにすることです。デザインのコツについて3つ紹介します。
デザイン内の情報は簡潔にする
デザイン内に記載する情報は簡潔にわかりやすくしましょう。アピールポイントや知ってほしいことがたくさんあると思いますが、情報を詰め込みすぎると文字の量が多くなりごちゃごちゃした印象を与えやすくなります。
また、一番知ってほしい情報がパッと見て読み取れない可能性もあります。
一番伝えたい情報を精査し、デザインに落とし込みましょう。
フォントのスタイルや文字のサイズを意識する
横断幕に入れるフォントのスタイルは、できる限り遠くからでも見えるものを選びましょう。サイズも、遠くから見やすいよう大きめにするといいでしょう。小さいサイズで文字を入れたい場合、まずその文字は必要なのかを精査した上で、縁取りや配色を意識して入れてください。
おしゃれな雰囲気の店舗だからといって、おしゃれで細いフォントでデザインを作成すると遠くから見て読みにくい印象になることがあります。フォントは太く、文字は大きめサイズになるようにデザインしてみましょう。
オリジナルの写真やロゴを入れる
文字だけでは商品やサービスなど訴求内容のイメージがつきにくい可能性があるので、オリジナルの写真やロゴを入れるといいでしょう。視覚的に何を販売しているか・何を伝えたいかがわかりやすくなります。横断幕は比較的大きいサイズが多いので写真やロゴを入れる場合は、適切な解像度を用意しておきましょう。
まとめ
横断幕で人の目を惹き付けるためには、色の組み合わせが何よりも重要です。 そのためには色相や明度、彩度、視認性や可読性、場所やイメージ、チームカラーなど、横断幕を見てもらうような配色にしなければなりません。
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