ハトメを簡単に外す方法とコツを解説!カシメの外し方も紹介

ハトメは「鳩の目」に似ていることからハトメと呼ばれています。幕や服、靴、バッグなどに使用され、素材に穴を補強し、紐を通すために必要な金属パーツです。
ハトメの取り付けに失敗したり新しいハトメに交換したりする場合、きれいに外したいと感じることもあるのではないでしょうか。その際、適切な道具と正しい手順を用いれば、布や革を傷つけずに作業を進めることが可能です。
この記事では、ハトメとカシメの違い、取り外し方、作業のコツについて詳しく解説します。ハトメやカシメを取り外したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ハトメを簡単に外す方法とコツ
ハトメを取り外す際は、適切な道具を用いて正しい手順で行う必要があります。力任せに作業すると布地や革を傷めてしまう場合があるため、慎重に作業することを心掛けましょう。
ハトメを外す際は下記の道具を使用するとよいでしょう。
- ・ニッパー:金属部分を切り取る際に使用
- ・ラジオペンチ:細かい作業や金具を挟んで引き抜く際に便利
- ・キリ:素材どうしの隙間を作るために使う
ハトメには片面のハトメと両面のハトメの2種類あります。「片面ハトメ」は一般的に1つのパーツで取り付けられ、先端を開いて固定するタイプです。一部には内側に取り付ける平らな座金とよばれる金属が付いたものもあります。一方、「両面ハトメ」は座金が比較的厚くなっており、リングの裏側にも座金を付けるため、仕上がりが滑らかである点が特徴です。
下記では、両面ハトメを取り外す方法を紹介します。
作業手順①内側の金具部分を起こすようにしていく

まず、布を固定している内側の金属部分の起こし方について解説します。ハトメが固定されている部分は、通常金具の足となる部分が広がり、布や革に固定されています。この場所を外していく際は、下記の手順で進めましょう。
- 外側に広がっているリングの足と座金の間に隙間を作るため、キリを差し込んで穴を開けていく
- 1で作った隙間をもとに、リングの足周り全体に少しずつ穴を広げていく
- 広げた穴にキリを差し込み、リングの足を内側に倒していく
この手順を進めると、最後に座金が外れます。ポイントは一度に大きく動かそうとせず、周囲を少しずつほぐすようにすることです。キリを深く差し込むと生地を傷つける可能性があるため、慎重に進めましょう。
作業手順②隙間ができたら金具をペンチで外していく

金具を起こして座金が外れたところで、ハトメと素材(布や革など)を離す作業に移ります。
- 穴に引っ掛かっている部分をつかんでラジオペンチで内側に寄せ、素材と離していく
- この時点で表側の銀面と素材の間に隙間ができるため、ラジオペンチでリング全体をしっかり挟む
- 力加減に注意しながら引っ張ってハトメを外す
道具を使う際は、力を入れすぎないようにしながら慎重に作業を進めることが大切です。金具が起きてペンチが差し込める隙間ができた後も、浮いた部分から順に少しずつ金具を取り外しましょう。
座金が付いている場合、残った金具で怪我をする恐れがあるため、最後まで注意して作業を行うようにしてください。
カシメを簡単に外す方法とコツ
ハトメと似たような言葉でカシメという言葉がありますが、2つは用途や構造が異なります。ハトメは布や革に開けた穴を補強するために使用されるリング状の金具です。一方、カシメは丸いボタンのような形をした金具であり、生地や薄い素材をしっかりと接合するために用いられます。
カシメは一度取り付けると外すのが難しいのですが、専用の道具を使えば簡単に外せます。下記はカシメを取り外す際に必要な道具です。
【必要な道具】
- ・専用の打ち台と打ち棒
- ・ハンマー:叩くために使用
- ・ラジオペンチ:残ったカシメを取り外すために使用
カシメを取り外す専用の打ち台には、カシメのサイズごとに穴が設けられているため、適したサイズの穴を使用して取り外していきます。

下記ではカシメの外し方を順に紹介します。
作業手順①カシメを打ち台にセットしてハンマーで叩く

まず、カシメを専用キットの台にセットし、叩いてパーツを落とすまでの工程を解説します。
- カシメのサイズに合う穴に置き、台にしっかり収まるようにする
- 打ち棒をカシメの中央に合わせる
- 打ち棒がカシメを突き抜けるまでハンマーで叩く
- カシメが外れると打ち台の底にパーツが落ちる
ハンマーで叩く際は均一な力でまっすぐ叩くようにしましょう。パーツが落ちると、もう一方が布や革に残ります。
作業手順②ラジオペンチで残ったカシメを引っ張る

次に残ったカシメを引っ張って取る作業に入ります。ラジオペンチを使用して、残ったパーツを外すのはそれほど複雑ではありませんが、作業中に布や革を傷つけないよう注意してください。
ラジオペンチでカシメをしっかりつかみ、一定の力でゆっくりと引っ張ります。ラジオペンチでカシメを傷つけないよう慎重に作業を行いましょう。
ハトメを外す際と同様に、一気に外そうとせず、少しずつ作業を進めることで素材を傷めずきれいに取り外せることにつながります。
まとめ
ハトメやカシメの取り外しは、必要な道具をそろえることと、正しい手順で作業を行うことで比較的簡単に取り外すことができます。ハトメの場合はキリやペンチなど金具を慎重に起こしながら外し、カシメの場合は専用の打ち台を活用して効率よく取り外すことがポイントです。
この記事で紹介した道具や手順を参考にして、生地や革を傷つけないよう注意を払いながらハトメやカシメを外すようにしてください。
当店では、横断幕や足場幕、垂れ幕など幕商品を中心に取り扱っております。オリジナルのデザインで幕のご注文を承っておりますので、ぜひ一度ご覧ください。

※当店ではご注文時以外でハトメの取り付け及び、ハトメの取り外しのサービスも承っておりませんので予めご了承ください。
※カシメのお取り扱いはございません。